@チャオさん
こちらから返信させていただきますね、先にもお返事したように私も専門家ではなくあくまで農業を営む上で最低限勉強した程度の菌の知識なので詳しい方から見れば見当はずれの事を言っている可能性もありますからそのあたりはご容赦ください(;^_^A
また発酵と腐敗と言う言葉は、菌の代謝生成物が人間にとって有益なものを発酵、有害なものを腐敗と定義している程度の言葉ですから本来は線引きが難しいです。腐っているように感じるものが珍味として取り上げられている例もありますので...。僕もそれに倣った使い方をしますのでよろしくお願いいたします。
まず、文献から考察した意見ではなく、状況から考察した意見です。
●イチジクの酸味がすべて菌の働きであるならば、
①他の植物と違う特異な機構であるためかなりの確率で文献として取り上げられているはず。(この前オプチャにあげていただいたものは違うと思うので説明します。)
②日本のみならず海外のイチジク愛好家も話題にしているはず。
③品種によって酸味の出方が違うことに論理的な説明が難しい。実の形状や、湿度などの育成環境による酸味傾向の差が明らかにでてくるはず。
④酸味の出る品種の場合、酸味の出方が安定し過ぎている。菌の働きであるならばもっと酸味にブレが生じるはず。
という意見を持っています。
①のオプチャで貼られた記事の件ですが読みますと最初に
「
イチジクの酸味の症状は、通常簡単に認識できます。イチジクが熟し始めると、それらは発酵臭を発し、ピンクのシロップ状の液体が目からにじみ出てきます。」
これは先にリンクを貼りました酵母腐敗病の症状です。酵母腐敗病は主にショウジョウバエを媒介として酵母菌がイチジクに入り込みことで起きます。酵母は酸素がない状態ですとアルコールと炭酸ガスを発生させます。次にアルコールは酢酸菌によって酢酸、つまり酢に変わります。酢は特に酸っぱい匂いとして嗅ぎ分けることができるので腐敗には酸っぱい匂いが伴うことに説明が付きます。リンゴ酸やクエン酸はそういった酸っぱい匂いをいうのを発しにくいので判別することが可能です。
ただ腐敗の詳しいメカニズムは私は詳しく説明することができません。単純にアルコール→酢酸となっているかは証明しにくいので、故に二番目に貼ったソースで、植物性食品の異臭、腐敗のメカニズムの一部と思しきものがありましたので参考に貼っています。
ただ、大まかにはエタノールは酢酸に分解されていくことが読み取れます(酢酸エチルは水があると酢酸に分解されるため)
まとめますとチャオさんの引用された文献は、症状の類似から酵母腐敗病であると推測されること、酸っぱい匂いを発するのは酢酸由来である可能性が高く、酢酸は酵母の生成したエタノール由来であるとするなら説明がつきます。
次に文献から考察した意見です。
三番目に貼った文献を見ると三ページ目の遊離酸の含有量のグラフをみると最終完熟していく過程で還元糖の含有量が一気に上がると同時に遊離酸の含有量は一気に下がっています。
つまり完熟に至る過程で酸味は少なくなっていると読み取れます。チャオさんの仰る酸味が別のものを指している可能性はありますが、基本的には山田さんが貼られた文献とも一致します。(
https://cir.nii.ac.jp/crid/1390001205693031168)
以上から、いちじくの酸味は腐敗由来から来る酸味であるという説は私は同意しかねます。
例外的に工業的にクエン酸を生成する手段として用いられている菌として有名なのはクロコウジカビがおりますが、生成環境として特異な成育環境を整備しなければならないようですので(
https://katosei.jsbba.or.jp/view_html.php?aid=510)イチジク果肉内でそれが行えるとも思えません。
また、個人的な所感としても一番酸味を感じた品種がレディシリーズなのですが、この品種の果肉内で特異的に腐敗が起こっているとはにわかには考えにくいです。
ただ、チャオさんが仰っている酸味がなんなのかは結局私も断定はできません。よろしければ今度一緒に試食会しましょうか(笑)
完熟を攻めすぎて出てくる酸味というのは私は実はあまりピンと来ていません。それなりに危なそうなのも食べて来たと思いますが、ギリ「あ、アルコールの香りがする」と思ったのがあったくらいです。もしかすると、それがアルコールを過ぎて酢酸に変化した辺りのものをチャオさんは食されたのかもしれませんね。
長々と書いてしまいました。わかりにくい点、間違っている点などありましたらよろしければご指摘ください。